ASRockのTwitter担当とひと悶着あったNZXT H1とPCIe4の件について
結果と結論
ASRockのTwitter担当者と揉めました。
内容はB550のマザーボードでPCIeのGENを4から3への変更が出来ないことについて、です。
何故PCIe4をダウングレードする必要があった?
NZXT H1はライザーカードを用いるが故にPCIe4に追従できなくZen2以降のCPUとPCIe4.0 GPUを組み合わせると不安定になります。PCIe4はノイズに非常に弱く、ライザーケーブルと相性が悪いことが多いです。これを解決するのがBIOSでPCIe4.0をダウングレードして3.0に落とすことですが、ASRockのAMD B550マザーボードはPCIeのGENの設定項目がなく、一時は完全に詰みました。
NZXTのH1でGeForce RTX 3070を使用している方にお知らせです。
— NZXT Japan (@NZXTJapan) 2020年11月2日
PCI Express 4.0対応のマザーボートとRTX 3070の組み合わせでPCの動作が不安定な場合はマザーボードの設定でPCI Express x16スロットをPCI Express 3.0モードに変更してみてください。現状で安定している場合は変更の必要はありません。 pic.twitter.com/IAzLsJd8pm
※これには後で気づいた。
Redditには2ヶ月前に既にそのPostがありました。BIOS1.10の時にはあったらしい。
グラフィックカードとしてはPCIe3でも一般使用用途ならば速度的に全く問題ありません。
なんなら俺はB450の帯域が少ないのでM.2 SSDを2本指してるが故にグラフィックカードはPCIe3のx8で動作してます。
PCIe4はノイズに弱すぎるので本当は使いたくありません。
で。。。
結果としては一応の解決をしました。
内容しては
NZXT H1を使う場合、PCIe4.0が動作する環境が揃った場合に非常に不安定になるのでマザーボードでPCIe3.0へダウングレード出来ない製品を選ぶことは出来ません。ASRockは少なくともその一つでした。
始まり(パーツ選定)
11月第3週
事の始まりは友人の購入したRTX3070がSandyおじさん(マジモン)故に動かなかったからいい加減に新しくしろや、というところからのパーツ選定でした。
ケースはNZXT信者なので、自分でも1台組んだことがある「NZXT H1」を推しました。
その他にも「NZXT H510」など、基本的にNZXT製品を勧めつつ、友人もコンパクトでありながら静粛性のある「NZXT H1」を気に入り、これを軸にパーツ選定を進めます。
思えばこの時に「NZXT H210」とかにしておけばよかったのかもしれない…
CPUは最初安定動作するIntelがいいだろうか、とのことでしたが新しく出たRyzen5000Seriesの性能がぶち抜いて良いので今更Intelを買うな、とアドバイス。
CPUはRyzen5 5600Xを選定。
次にマザーボード。
普段なら迷いなくASUSを選びますが、人のPCなのである程度は他の製品の構成を見ながら何がおすすめポイントか掻い摘んで話し合い。
ASUSがどうも小型ファンを搭載している(多分X570のをそのまま流用していると思われる)ので気になってしまい、ASRockも選択肢に。
ここでNZXT H1×ASRockのコラボがあったことを思い出し、2.5GLANもあるのでネットゲームにも強いからASRockがいいのではないか、ということでここで大体の構成を決めます。
5600Xが品薄で失敗したか?まだ先になっちゃうかなと心配しましたが、運良くCPU入荷のタイミングが来て水曜に決定、木曜に発送、金曜に続々パーツ着弾。
そして土曜に組み立てと最高のスピード感。
NZXT H1は組み上げるのも非常に簡単なのでサクサク進みます。
組み上げる上で唯一のトラブルがBIOSが1.10でRyzen5000Seriesに未対応だったのでそこはBIOS1.61に上げました。
※何故か未対応BIOSで起動。メモリをOCしたらブラックアウトしたのでCMOSクリアして確認したらBIOSが古かったという。
何度か動作確認で様々なベンチを回していくと挙動が不安定なことに気づく。
FF14ベンチが立ち上がりからフレーム落ちが酷くスコアが進まない状況に。
時間が経つとWin10で中々見ることが出来ないブルースクリーンを連発したり、とにかく挙動が不安定。
メモリをチェックしたり、全定格動作等試みてみるものの原因を特定することは出来ず。
ここはネットの知恵を借りようということで必死に検索。
そして上記のRedditのH1ライザーケーブル問題記事に辿り着く。
また結論づけとしてNZXT Japanの公式Twitterにも不安定になるならばPCIEはGEN3で動作させてくれとのこと。
しかしながら「B550 Phantom Gaming-ITX/ax」ではPCIe4をダウングレードできる項目がなかったのです。
原因が見つかった時は経験から普通にPCIEをダウングレードできるだろうと思っていました。ってかASUSでは何度も見た項目だったので…
この日は一旦諦め、購入した友人にはASrockとNZXT両方のサポートに問い合わせることになりました。
俺も出来うる限りの支援をしたいと思い、なしのつぶてでASRock Japan公式Twitterに問いかけました。
ここが問題と間違いの始まりでした。
二転三転するASrockJapan Twitter中の人
11月第4週
本来ならサポートに問い合わせるのが筋ですが、ASRockJapanのTwitter担当者はフットワークが軽いので何かいい手があるか答えてくれるだろうと質問箱に投下。
BIOSで設定ができますよ~
— ASRock Japan (@AsrockJ) 2020年11月21日
ただ不安定なのはライザーケーブル側の問題だとおもいますよ。
下記よく読んで質問投函してください。
・ちょっとでもいいねとおもったらRTしてください。モチベが上がります。
…
続きは質問箱へ #Peing #質問箱 https://t.co/QyI7JVsME5
いや、BIOSで設定できないんですけど。だから聞いてるんですけど。
むしろ前はあったのになんで削ったAsrock????
— NAU (@revolversix) 2020年11月26日
に対するエゴサによる回答が
いじれたら困るから。
— ASRock Japan (@AsrockJ) 2020年11月26日
わけわからん。
21日にはBIOSで設定できると答えておきながら、26日には「いじれたら困るから」
その主語がどこに存在しているのかが全くわからなくてイライラMAX。
H1のライザーケーブルが原因でご迷惑をおかけしておりまして申し訳ありません。
— NZXT Japan (@NZXTJapan) 2020年11月26日
大変お手数をおかけしますが、PCIe 4.0カードを使用する場合にBIOSで設定変更を行えない場合はどうすれば良いのかという内容でNZXTの代理店サポート(https://t.co/1KxKWYFzmw)にご相談ください。
そのイライラを撒き散らしてしまいNZXT Japanも巻き込んでしまうことに。
自作PCのリスクとして相性問題や動かないものがあるというのは重々承知なのでライザーケーブルを使うのはそもそもとしてリスクだから仕方ないかな、と先週までは思っていましたが。「いじれたら困るから」の一言で怒りが有頂天。
困ってるのはこっちなんだが????????
メーカー相手にここまでイライラしたの10年以上ぶりかもしれない。
※ASrockに対してです。
友人のサポート問い合わせ結果
ASRock公式HPサポートからの返答は
Q. UEFIでPCI-ExpressのGenを選択することはできますか?
A. お手数ですが、BIOS AdvancedページのAMD PBSを選択して、PCIe x16 Bus Interfaceを調整してください。
だからないんだが???
NZXT公式サポートは
BIOSで設定項目がないと無理。
との返答。
ついでに
・ライザーケーブルを本体シャーシに取り付けるネジが原因で、ショート、発煙の可能性がある事が判明した
・この問題が発生する可能性のある個体は非常に少数である事は判明しているが、不良個体の特定が出来なかったため全製品に対して修理対応を行う
・この問題が発生する可能性は低いですが、修理が行われるまでH1はご利用いただかない方が安全
・問い合わせをいただいたユーザーに対して、交換用ネジを含めた修理キットを配布する(米国対応)
というリコール情報もいただきました。
NZXT H1を使用してる方は注意。
12月1週
ファイッ
B550 PGX ITX BIOS1.61で公式が紹介してる動画と画面が違うんですけど何が原因ですか?いじれたら困るからですか?https://t.co/bFzRG0pA55@AsrockJ pic.twitter.com/qbReyZcMrL
— NAU (@revolversix) 2020年12月2日
※これは公式ではなかったです。そこは訂正。
AGESAコード上触れられないようにAMD側で閉じてるのでいじられたら困るからですね。
— ASRock Japan (@AsrockJ) 2020年12月2日
紹介動画では同じ1.61ですが項目があるのとない理由はなんですか?
— NAU (@revolversix) 2020年12月2日
CPUによるからとしか。
— ASRock Japan (@AsrockJ) 2020年12月2日
https://t.co/DEXEmnUV1h
— NAU (@revolversix) 2020年12月2日
こちらの記事ではRyzen3000シリーズでも項目が消えてるとの書き込みがありますが…
はい、先ほどの答えの通りでCPUとAGESAコードの兼ね合いの物です。こちらでは現在操作できる項目はないです。
— ASRock Japan (@AsrockJ) 2020年12月2日
サポートからは公式に「お手数ですが、BIOS AdvancedページのAMD PBSを選択して、PCIe x16 Bus Interfaceを調整してください。」と返答がありましたが、これは嘘ということでよいですね?
— NAU (@revolversix) 2020年12月2日
※嘘は言いすぎたけども。
湾曲解釈されても困るので製品に関するお問い合わせはHP上のサポートフォームよりお願いいたします。
— ASRock Japan (@AsrockJ) 2020年12月2日
※それはそう
ASRock側の言い分としてはAMDの仕様なので「CPUによるからとしか。」という返答。
他メーカーはいじれるのに????
可能です
— 古手梨花 (@ninjaofneet) 2020年12月2日
BIOSの詳細
→オンボードデバイス設定構成
PCIEX16 Modeから変更可能です
初期設定は自動になっています pic.twitter.com/eEmhCIxzTB
10月29日までのASUSが使ってるAM4 AGESA(CPUのBIOS)は1.1.0.0 PatchBです。
ASRock BIOSのAGESAは1.1.0.0.PatchC。
この差がAMDの仕様で閉じてるといいたいってこと?????
仕様ならば理解しますし、諦めて別のマザーボードに交換しますが言ってることが当初から二転三転するASrockのTwitter担当者に怒りが有頂天(2度目)
※ちなみにこの方は選んだ構成がマザーボード以外全く一緒でした。
これも自作PCのリスクか…と諦め。
友人の2度目のサポートからの返事を待ちます。
で、翌日朝
本件について、
こちらの対応不足誠に申し訳ございません。
Vermeer CPUを使用する場合は、お手数ですが、下記のリンクでBETA BIOS 1.71をダウンロードして、更新してください。
との返答があり、友人がβBIOSを更新したところ
「PCIe x16 Bus Interface」の項目が復活。
この報告で一応は解決した、とTwitterに投稿したところASRockJapanがエゴサから
本件連絡Twitter上でもらっていたのでBIOSチームに掛け合っておきました。これで安定して動いてくれればいいのですっが、何かあったらまたお手数ですがフォームよりお問い合わせ頂ければβになりますがまたBIOS提供させていただきますのでよろしくお願い致します。
— ASRock Japan (@AsrockJ) 2020年12月3日
だったら昨日の突き放した言い方はなんだったの?(怒
「いじられたら困るからですね」という意味不明な日本語から始まった事件でした。
とりあえずはなんとか安定動作しましたが、もう二度とASRock製品は買いません。
傍らにあるDeskminiぶち壊したい。
ASRockの言い分
たまたpatchDに構成変更かけてBIOS作っただけですので、AGESA次第でできるようになりますよ。
— ASRock Japan (@AsrockJ) 2020年12月3日
反省と感想
・自作PCは自己責任。
・Twitterでサポートを求めたのは筋違い。
・とりあえず今後はASRockは回避する。
ご連絡ありがとうございます。
— NZXT Japan (@NZXTJapan) 2020年12月3日
ひとまず動作可能になったということですね。少し安心しました。こちらでも、Ryzen 5000+PCIe 4.0 GPUは、AGESAの更新でPCIe 3.0モードで動作できなくなるかもしれないと本社に報告済みです。全てのMBに波及するようでしたら改めてお知らせすることになると思います。
NZXT Japanにも大分ご迷惑をおかけしてしまったので、本件に関しては本当に喚き散らすような形になってみっともないにも程があるのですが、やっぱりASRockの対応には最後まで納得がいかないのでした。
「いじれたら困るから」
誰が困っていたんでしょうか。
「CPUによるからとしか。」
CPUの種類によるのか?AMDの仕様によるから?
主語のない日本語には本当に気をつけましょう。